24 4月 2020

コロナ関連で思うこと。

パノラマで撮ってみた
天気が良い日が続いて、ぞろぞろと人の動きが活発になってきました。
春先によく留学生が口にするのが、「スウェーデンにこんなに人がいるとはびっくり!みんな冬の間どこにいたんだろ!」です。私も今だに春先に街中に出ると、ベクショーってこんなに人がいたんだって驚きます笑

暗くて長い冬が終わり、多くの人が待ちわびた春。
でも今年はコロナ禍でちょっと様子が違います。(それにしても「コロナ禍」って便利な言葉だね)

スウェーデンのコロナ対策は近隣の欧州諸国とは少々変わっているということは、なんとなく報道されているけれど、実際どうなんだろう。

ロックダウンもされてないので、私の生活はそこまで変わっていません。
大学に影響が出て、義実家と会わなくなって、友達とのお家パーティの頻度と人数が減って、旅行の計画が立てられないぐらい。

3月から一気に人々の危険意識が高まっていったのは感じたけれど、イースターを過ぎたぐらいから、ちょっとずつ弱まってきている気がします。っていうか自分の。

いかんいかん。

コロナ禍を指揮しているのは、政府与党ではなく専門家集団の公衆衛生庁(FHM)。首相もFHMの勧告に従え、とはっきりと言っています。日々のニュースでは、首相ではなくFHMの専門家たちがコロナに関するインタビューに答えています。

なので私もFHMの勧告しか守ってないです。
その指示内容は、要は「個々人の責任でコロナの感染拡大を防ぐこと」。

具体的な内容な、

  • Stanna hemma även om du bara känner dig lite förkyld. (少しでも風邪の症状があったら自宅から出ない事)
  • Tvätta händerna ofta med tvål och vatten i minst 20 sekunder. (短くとも20秒、石鹸で手洗いする事)
  • Håll avstånd till andra både inomhus och utomhus. (室内でも屋外でも、他人と距離を保つ事)
  • Håll avstånd till andra på bussen, tåget, tunnelbanan, spårvagnen och andra allmänna färdmedel. (バス、電車、地下鉄等では、他人と距離を保つ事)
  • Undvik fester, begravningar, dop, kalas eller bröllop. (冠婚葬祭系を避ける事)
  • Håll avstånd till andra på idrottsplatser, badhus och gym och undvik att byta om i allmänna omklädningsrum. (ジムやスポーツセンターでは他人と距離を保ち、更衣室の利用を避ける事)
  • Res inte i rusningstid om du kan undvika det. (ラッシュアワーを避ける事)
  • Res bara om det är nödvändigt. (不要不急の旅行/移動?を避ける事)
  • Är du 70 år eller äldre är det extra viktigt att du begränsar dina sociala kontakter och undviker platser där människor samlas.(70歳以上の人は特に、厳しく自粛生活を送る事。)
これは2020年12月まで継続。
(公衆衛生庁HP)

THAT'S ALL!!!(◎_◎;)

これらを守るのは、そこまで難しくありません。
でも公共交通機関で他人と距離をとったり、ラッシュを避けたりというのは、ストックホルムやヨーテボリといった都市部では大変かも。ベクショーなら余裕です。

外食に関しては、FHMやLivsmedelsverket(食品庁)が勧告を出しています。

私も3月〜4月と頻度は減ったけど数回外食をしましたが、この勧告を守っているレストランなら外食しても良いと言い聞かせてます。

具体的な内容は、

  • 料理もドリンクも着席したテーブルにサーブされること
  • 店内が混み合わないようにすること、他人同士と距離が保てるようにすること
  • バーを閉めること




いつものカフェでは、テーブル数が半分になってて、隣のゲストとは2mぐらい感覚がありました。それに、今までは自分たちでとっていたナイフやフォークも、支払いと同時に受け取るようになっていたし、ランチに付いていたサラダのビュッフェも無くなっていました。

今では各テーブル席で注文をとる形にしているそうです。カウンターに人が集まらないように。





別のレストランでも同じように、テーブル数が半分に。 

年2回しか行かないレストラン。コロナ禍でコース料理を割引提供していたので、サポートという大義名分のもと来店。すっごく美味しかった。

という感じ。でもどうなんだろう。

スウェーデンのコロナ感染死者数のほとんどが70歳以上の高齢者。それは高齢者施設で集団感染が発生したから。高齢者施設もいろいろあると思うけど、スウェーデンの高齢者施設に入居している方は、脆弱で、介護的に依存している人(sköra- och beroende äldre)がほとんどです。つまり、基礎疾患のある人がほとんど。そういう方がコロナにかかれば、重篤化しやすいだろうけど、集中治療を受けるにしてもそもそも体力がないと集中治療に耐えられない。

高齢者施設で集団感染が発生し、コロナにかからなければ後数年は余命があったであろう高齢者が犠牲になったのは、ものすごく悲しいことです。ここは初動が失敗だったと思う。

もし外出自粛を要請し、他国みたいにロックダウンしていれば、高齢者施設での感染拡大は防げたのかもしれない。でもそうじゃないかもしれない。(なんか村上春樹みたいだな)

そもそも公衆衛生庁がどんな機関だかご存知ですか?
Folkhälsomyndigheten är en nationell kunskapsmyndighet som arbetar för bättre folkhälsa. Det gör myndigheten genom att utveckla och stödja samhällets arbete med att främja hälsa, förebygga ohälsa och skydda mot hälsohot. Vår vision är en folkhälsa som stärker samhällets utveckling.----------------Vårt uppdrag är att utveckla och stödja samhällets arbete med att främja hälsa, förebygga ohälsa och skydda mot olika former av hälsohot. Genom vårt arbete bidrar vi till ett hållbart samhälle.
(HPより)
公衆の健康を促進させ、病気を予防することで持続可能な社会を実現すること。
これがこの庁の大事なビジョンであるから、「コロナ禍でも、社会的・経済的被害をなるべく最小限にする対策。持続可能な対策。」という、他国に比べたらゆるい今の対策の理由がわかるような気がします。ロックダウンや保育園・学校休校は持続するのは現実的でないし、完全ロックダウンでコロナは抑えられるかもしれないけど、それに伴って生じる社会的・経済的損失は、コロナ以外で国民の健康を脅かしかねません。まぁ私のただの考えだけど。

なんというか、FHMらしい対策だと思ったんです。正しいのか正しくないのかは別として。
でも、都市部を除いて、人口密度がカスカスのスウェーデンだからこその対策だから、これが他の国では通用しないことは言うまでもないこと。

コロナに関して、人によってはいろんな意見があるからね。

医療・介護従事者の方にしてみれば、感染のリスクをおって働いて、自身が感染して患者や高齢者に感染させるリスクを減らすために、外出をひかえて自粛生活を送っているのに、ウチら一般人が外食してたり、散歩してたり、ピクニックしてたりしたら腹ただしいのかな…





勝手にリンク貼っていいのかわかんないけど、個人的に興味深かったスウェーデンのコロナ対策に関する日本語の記事を貼っておきます。


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