09 6月 2020

スウェーデンでの学生生活を支えてくれた学生ローン・CSN。

学生生活を支えてくれたシリーズ第三弾は、 お金について!


(過去シリーズ)
  • 学生生活を支えてくれた下宿先(リンク
  • 学生生活を支えてくれた三種の神器(リンク

アラサーで学生になる決断にはいろんな障害が付き物だけど、やっぱりお金のことで進学を躊躇する人は多いと思います。お金は大事ですもんね。

かくいう私は、移住した頃からパトと一緒に生活&我が家の家計は共通財布。なのでアラサーで進学したといっても、経済的に頼れる存在がいたのでちょっとチート気味だけどね。



それでもこの3年間は学生ローン(CSN)という名の借金をガッチリ借りましたよ!

CSNとは、Centrala Studiestödsnämndenの略で、日本でいったらJASSOみたいな感じ?スウェーデンの学生奨学金(給付・貸与)を司っている機関です。機関名だけど、CSNが学生ローンの代名詞になってますね。


私の周囲でいうと、ほぼ95%の学生が利用しているイメージです。
それか給付分だけもらって、残りの生活費はバイトして賄うor家族/パートナーに頼るって子は数人いました。


もらえる額は、パートタイム(50%、75%)なのかフルタイム学生なのかで変わってくるけど、私の場合(100%)は、約10,600kr/月ぐらい。そのうち、3,000krちょっとが給付分で、約7,400krが貸与分になります。つまり1ヶ月7,400krぐらい借金していたってこと。


ってか、勉強するだけで毎月3,000krも給付してくれるスウェーデン政府ってあらためてすごいな。

(もっと詳しくいったら、2,715kr/週(そのうち823krが給付、1,892krが貸与)が固定額なので、1ヶ月の週数によって変わってきます。2020年現在)

これが基本額で、子どもがいる場合は貸与額を引き上げたりできます。
あと夏休み2ヶ月分は、給付も貸与も出ません。(なので夏の期間はバイトをする学生が多い。)

私は、このCSNだけで3年間学生生活しました。夏の間はバイトをしていたけど、学期中はバイトゼロ。文字通り100%で学生させてもらいました。


バイトをしなくても、3年間困窮することなく学生できたのは、CSN(とパト)のおかげ。そして何より、入学金・授業料・実習費諸々すべてが自己負担ゼロという、スウェーデンの素晴らしい教育システムのおかげです。外国籍の私でさえ、スウェーデンの手厚い福祉の恩恵を存分に受けることができます。


この気持ちを忘れずに、これからも文句を言わずに税金は払い続けよう思います笑。


CSNも大きいけど、やっぱり授業料自己負担ゼロって大きいですよね。日本で歯科衛生士になるために専門や大学行こうと思ったらいくらかかるんだ?

あと、個人的に「スウェーデンの大学の授業料は無料!」という表現には抵抗します。言葉遊びと言ってしまえばそれまでだけど、無料(fri)ではない、国民のみなさまが払ってくださってるんですよ。

あと、給付額も貸与額も、親(世帯)の収入はまったく関係しません。学生全員に平等に与えられます。(あ、もちろんちゃんとコースに合格しないといけないけど)。スウェーデンのこういうところ、家族の状況が自分に影響しない社会システムがとても好きです。





さて、借りたもんは返さないといけないですよね。
これからどれだけ返さないといけないのか、CSNのHPで調べてみました。

私の3年間での借り入れは、約212,000kr
ぎゃー。改めて見ると恐ろしい数字だ(゚Д゚)


CSNの自動返還シミュレーションをしてみると、2021年の1月から23年間の返還期限で、約219,800kr分返すことになるようです。追加支払い分が思ったより少なくてびっくりです。たったの7,000kr?

この7,000krのうち、4,000krが利子で、3,000krは毎年150krの手数料(Expeditionsavgift)の合計のようです。クレカの手数料より安いよ。

ローンって、早く払い終わった方がお得!って思うけど、今みたいに金利がすーーーーっごく低かったら、ゆっくり払ってもいいのかな?

CSNの利子率は今のところ、0,16%。これが将来どうなるかはわからないけど。

日本円でいったら200万ちょっとの借金。ここまでして、大学へ進学した価値があったのでしょうか。

医療職の歯科衛生士は、安定はしているだろうけど、そこまで基本給は高くないし、このまま公立のFolktandvårdで働き続けるなら、年々の昇給額は微々たるものだと思います。

でもさ、給料は大事だけど、給料が全てではないじゃない?

あのままレストランやカフェで時間給のバイトを続けていたら、体力も気力も持たなかったかな。そういう点では、借金してまで挑戦して良かったかな、と思います。

あと個人的に思ったのが、「スウェーデンの大学をスウェーデン語で卒業した」という成功体験が、これからスウェーデンで生活していくうえで、大きな自信になったような気がします。いや、どうかな。もともと自尊心が高い方ではないので、こういった客観的に「やり遂げた何か」が自分の自信を作ってくれているような。


とりあえず、これからしっかり働いて学生ローンを返していかねば!
(ちなみに、パトのCSNの返還額は、私以上に半端ないですよ。私たち借金ペアですね。)



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