11 12月 2012

学校のこと。

今日はスウェーデン語学校のSFI(Svenskundervisning för Invandrare)について。

SFIは移民のための語学学校です。スウェーデンの国民番号を持っている人なら、誰でも無料で通う事ができます。各コミューンが管轄しているので、居住地域によってシステム等多少違いはあると思いますが、大体は似たような感じだと思います。

まず、国民番号が届いたら申請書をコミューンに送り、ひたすら返事が来るのを待ちます。
私が申請したのは9月の初め、そして学校が始まったのは10月の終わりだったので、約2ヶ月待ちました。

※しかし、実は10月初頭に最初の手紙が届き、それに指定されていたクラスへ行ってみると、それは大学生向けの週1回のクラス。これは私の住所が大学生が多く住む地域だったため、コミューンのSFI担当者が私を大学生だと勘違いし、この学校へ手配したそうです。この勘違いが無かったら、もう1ヶ月早く始まっていたのではないかと疑っています…
ま、今となってはどうでもいいんですが。

そして、最初の三週間はスウェーデン語の初級中の初級と社会の授業を受けました。
毎日8時15分から12時まで。夏休みに怠けまくっていた私にとって、毎日6時に起きるのが一番辛かった〜
この3週間で習った内容は、スウェーデン語のアルファベットから始まり、自己紹介、基本的な動詞、身の回りにある物の名前(食べ物や生活用品)、時間、数字等等。

そして社会のコースでは、ここで生活するために必要な情報をたくさん教えてもらいました。

内容は、

・病院のシステム(病院を利用する際の流れや電話番号、かかる費用等)
・病院制度の違い(子ども、妊婦、女性専用、歯医者等)
・保険制度(健康保険や家財保険、自動車保険等)
・女性の権利について(DV被害の対処法。電話番号等)※男性用のシェルターもあるらしいw
・自動車免許の取得方法と簡単な道路上の法律(歩行者優先やチャイルドシートの義務等)
・ スウェーデンの教育制度について
・SFIのボーナスについて

何がすごいって、この社会の授業を担当したおじちゃん。クルドからの移民だそうですが、スウェーデン語、英語、トルコ語、アラビア語、ペルシア語を使い分けながら一人で授業するんです。
一つの内容を5カ国語で説明するので、ものすごい時間がかかるし、途中眠たくなったりしたけど、よくこんなにスムーズに言語が切り替えられるな〜と圧巻でした。

私のように身近にスウェーデン人がいるなら、自分が病気になったとしてもその人達を頼ることも出来ますが、難民としてやって来た人や、一家で移住した人などにとっては、こういう情報は生活するうえでとても大切な事です。
特に、保険制度など存在していないような国から来た人もいるわけで、そういった人たちがスウェーデンで生活するためには、彼らを守るためにも、そして万が一彼らが事故を起こした際には被害者を守るためにも、事前にこういった形で情報を与えることはとても大切な事のように思います。現に、保険制度や自動車免許取得法についての授業の時は、いつもは後ろで静かに授業を聞いている(か聞いていないかわからないけど)アラビア語圏からの男性陣が、ものすっごい勢いで質問していました。


ここでの3週間は、スウェーデン語学校というより、この次の学校へ手配するための準備期間というような意味合いでした。そのため、週に何回かは自習時間があり、先生が机間巡視し、一人で勉強する事になれているか、と生徒の学習慣れをチェックしていました。
そして、スウェーデン語教員と進路担当者との面接を生徒全員が受けます。このインタビューでは、自分の母国での教育レベルや職歴、今後の希望する進路(スウェーデン語の勉強を続けたいか、先に仕事を見つけたいか)等を聞かれました。

個人の学習習慣やインタビュー内容、そして最後に受けた試験結果をもとにして、コミューンの担当者が各生徒に適した次の学校を決めます。40人程のクラスメートは、主に4つの学校に分けられました。
ざっくりわけると、

1)一番ペースの早い学校(C、Dコース)
2)普通のペースの学校(B、C、Dコース)
3)スローペースの学校(A、Bコースかな?)
4)就職に特化したコース?

(※最後の(4)の学校はよくわからず。ここに進んだ生徒は、オーストラリア人の26歳の男性とスウェーデンに3年ぐらい住んでるルーマニア人のおばさん、あとはオーストリアの少年。ここの分類基準が謎。

(1)と(2)の学校の分類基準はよくわからないですが、私は入りたかった(1)の学校へ何とか行けることになったので良かったです。インタビューでもひたすら「早くSFIを終わらせたい!」と必死で訴え、最後の試験も張り切って書きまくりました。
ちなみに試験では、ライティング、リスニング、リーディングがあり、スピーキングのテストが無かったのです。私は典型的日本人といいますか、書けても読めても聞けない・話せない・・・きっと先生たちは私のテストの結果と実際の会話力のギャップに驚いていることでしょう。

なので今は「音」を意識して勉強中です。この年齢にして、発音の大切さを痛感しています。

学校にあるトイレ。ムスリムのために足専用の洗い場があるのに驚き、思わず激写。

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