30 11月 2012

裁判所見学。

今週の火曜日、SFIのクラスで裁判所にいってきました。CコースとDコースの合同社会科見学です。

判決内容等を聞き取るには、私にはまだまだ難しく、実際半分もわかりませんでしたが、裁判内容がとても興味深い内容だったので、今回書いてみたいと思います。

被告はアラビア語圏出身者の移民女性(しかも遅刻して来たせいで、私たちは1時間近く待たされることになった)そして被害者被告8歳の息子。

訴訟内容は、スウェーデンで有名な「親の体罰」のボーダーライン。

スウェーデンでは、親が子どもを殴ったり蹴ったりしたら、その事実だけて犯罪となります。これは、SFIのイントロダクションコースでも、社会科担当者に口をすっぱくして言われていたことです。ここスウェーデンでは、その法律のことを知らなかった故、子どもに意図せず手をあげてしまい、訴えられてしまう移民や旅行者が後を絶たないそうです。
日本では今でこそ体罰は問題視されていますが、それでも親が子どもを躾のために殴る、監督が部員を指導のために叩く、といのは数年前まではよくあることでした。そもそも私が小学生だったときは、部活の顧問に殴られたり蹴られたりすることなんて普通だったし、むしろそれが名誉のように思われていました。いやー教育って洗脳ですね。

今回の裁判内容はまさにこのケース。
目撃者として出廷したのは、その被告家族の向かいに住む、これまた移民夫婦。
ここはよく聞き取れずわからなかったのですが、目撃者が家にいると、外から子どものすごい泣き声が聞こえてきたため、バルコニーに出てみると、向かいの家で親が子どもに暴力を振るっているのが見えたため、警察に連絡した・・・という感じ。
被害者である男の子は、まだ幼かったため出廷はせず、彼の証言インタビュービデオが法廷で流れました。
余談ですが、まだまだ小さい子どもなのに、母親に何をされたか?と質問された際に、ものすごく詳しく答えていたので、きっとさぞかし優秀なカウンセラーがいたんだろうな、と個人的に思ってしまいました。

判決は次回、ということなので、この母親がどうなるかはわかりませんが、母親と一緒に来ていた父親はとても不満げでした。躾としての体罰がなぜ罪になるのか、と。

親の体罰は日本でもホットなトピックですが、スウェーデンでは徹底して子どもへの暴力は罪になります。

今回の件について思うことはいろいろありますが、異なった文化的価値観が衝突する現場を実際に見ることができたのは、非常に良い経験でした。


性格。

スウェーデンに来て、よくゲームをするようになりました。
ゲームといっても、カードやボードゲームといった類いのものです。
思うに、その理由はネガティブに考えれば娯楽が少ないからだと・・・
90%の確率で、どのスウェーデン人家庭にも2〜3種類のボードゲームがあると思います。

先日、友人宅でスウェディッシュディナー・パーティをしたんですが、そのパーティの際に、Skip-boというカードゲームをしました。ものすごく簡単に説明すると、カードを順番に並べていき、手持ちのカードをいち早く無くしたヒトが勝ち。
カードの中に、ジョーカー的なski boというカードが数枚含まれていて、そのski boはどんな数にも変身できるので、これが出れば、うまい具合に自分の手持ちのカードを減らしていくことができます。

http://www.playskipbo.com/video.html

すごく単純なゲームなので、物覚えの悪い私もすぐにゲームに慣れる事ができました。

このski bo(スキッボ?)をしながら思ったのは、ちょっと大げさですが、ゲームって性格やそのヒトの人生観が出るな〜ってことです。
私は、こういった類いのゲームは後先考えず、文字通り運任せでやってしまう派です。いや、少しは戦略を立てますが、半分以上は運に任せます。
まさに今までの私の人生を体現したようなゲーム戦略。というか、戦略も何も無いですね。

でも、よいしょよいしょの要のところで、このski boという無敵なカードが現れて、私の滞ってるカード配りをよりスムーズにしてくれるんです。
本当に私の人生みたい。
いろいろ紆余曲折しながらも自分にとってこれがベストだ!と思えることばかりを選んできて、それでも何とかなってきたのは、その大事な節目でski boのような人たちに出会えてきたこと。後にも先にも進めない状況になった時に、その状況を変えてくれるような人たちに出会えてきたこと。
この運の強さが、私の唯一の自慢だったりもします。
私のことをよく知っている母親が、一番よく知っているでしょう。この私の「運の強さ」。

ある程度の戦略は大切ですが、その戦略通りに物事が運ぶことなんてまず無いです。あと一歩のところで、前の人がロケット・フィニッシュ(スキッボを連続で引いて、瞬く間にフィニッシュを迎えること。)を迎えて、戦略がゼロになることもあるし、逆に戦略を立て過ぎちゃって、その通りにいかなくなったときに、身動きが取れなくなってしまうこともあります。

ま、理想はある程度の戦略を立てながら、良い意味で流れに身を任せるということです。


でも、子どもの頃からボードゲームに親しんでいると、やっぱり頭の回転というか、思考力というか、そういった考える力というものが絶対身に付くと思います。私のように、その場しのぎで運任せな戦略だと、小さい頃からボードゲームに親しんで来た彼らにはなかなか勝つことができません。なので、戦略を考えるということをもう少し学びたい、もとい学ぶ必要があると思います^^;










19 11月 2012

SFI等がスタート。

今日から、SFI(Svenskundervisning för invandrare)が正式に始まりました。
実際、イントロダクションのコースは3週間前から始まっていましたが、その間の授業態度や今後のプラン、そして最終週に行われたテストを基準に、個々のニーズにあった学校が決められ、今日からそれがスタートしました。

私が受けたイントロダクションのクラスには約40人もの学習者がいました。通常より多い数だったので、いつもは1クラスで開催されるらしいですが、今回はスウェーデン語のレベルをもとに2つに分割。

私は以前、交換留学生だった頃に大学で初級コースを受講していたので、この3週間で習ったスウェーデン語は、それらの復習といった内容でした。

この3週間のイントロダクションコースは、なかなか私的には面白い内容かつとても楽しい日々だったので、また別の機会に詳しく書いてみたいと思います。

さてさて、 今日から始まった新しい学校ですが、私はAkademikerspåret(アカデミックなプログラム、とでも言いましょうか)の学校に入ることができました。これは、コミューン内にあるSFIの中で最もテンポが早く、授業数も多いので、つまりさっさとSFIを終わらすことができます。もちろん個人の頑張りによりますが。

私はここのCコースから。
※SFIのシステムが変わって、レベル分けがA→B→C→Dじゃなくなったと聞いたけど
ここではまだCコースという名称でした。

Cコース学習者の出身国は、
ルーマニア
ウクライナ
コロンビア
ロシア
シリア
インドネシア
ロシア
アフガニスタン
そして
わたくし日本と、3週間前から一緒だった友だちの中国。

スウェーデンでも多数を占める移民出身国者が多かったけど、驚いたのは皆様の語学力。

皆さん、少なくとも3カ国語、すごいヒトは5〜8カ国語も喋れるヒトばかりでした。地理的な環境もあるかと思いますが、それでも母国語である日本語と英語を少ししか話す事ができない私からしたら、もう・・・。語学力は宝ですね〜

また、この学校に行く事を告げられた日に、担当者に

「この学校はすごく大変だから。最初は他の生徒のレベルが高くて驚くかもしれないけど、すぐ慣れるから。諦めずに頑張って」

みたいなエールを送られました。そして、今日会った担当の先生にも同じ事を言われ・・・。

どれだけ?!と不安いっぱいでしたが、授業を受けて納得。

「あぁ〜このレベルなのね。」と。

うーん、これは大変そう^^;

でも、良くも悪くも周囲の環境にかなり影響されやすい私は、こういった環境の方が絶対伸びるはず。甘えを捨てて、いいかげん頑張らないと。

あ、このSFIに関するシステムは、進級レベル等を除いて各コミューンによって異なるので、あくまで私が暮らすコミューン管轄内での話です。

と、その前に今は英語のコースも並行してとっていて、それも今週で終わります。これが終われば、もっとスウェーデン語に集中できるので、早くちゃっちゃと課題を終わらせたいと思います。 はぁ〜。